バリアフリーリフォーム

バリアフリーは基本的な性能です

バリアフリーは基本的な性能です

バリアフリーは基本的な性能です。
日本は、今や世界有数の長寿国となっています。加齢、病気、怪我などによって、身体の機能が低下すると、歩き、立ち座り、建具や設備の操作などの日常の動作が負担に感じられたり、転倒などの思わぬ事故に遭ったりするおそれがあります。
このため、その長い人生を住み慣れた住宅で安心して楽しむには、住宅も高齢期の生活に配慮し、段差の解消、手すりの設置、出入り口や通路の幅員の拡幅などのリフォームによりバリアフリー化を進めていくことが重要になります。
また、こうしたバリアフリー化された住宅は、高齢の方だけでなく、幼児や妊婦の方など様々な方の移動に優しい住宅であるといえます。
このようなことから、バリアフリーは少子・高齢化社会の生活の場における基本的な性能のひとつになってきているともいえます。

確認方法

住宅の高齢者等への配慮については、住宅性能表示制度で「高齢者等配慮対策等級」という評価方法基準が定められており、新築・既存の住宅を問わず評価を受けることが出来ます。
ここでは「高齢者等配慮対策等級」に関する基準の考え方を解説することにします。

高齢者等配慮対策等級

高齢者等配慮対策等級

高齢者配慮対策等級は、「移動時の安全性に配慮した処置」の程度と「介助の容易性に配慮した処置」の程度の組み合わせで判断されます。
住戸内における高齢者等への配慮のために必要な対策の程度を、等級5〜0で表示します。(既存住宅では、等級2と1の間に等級2−が設定され、7段階の評価となっています。)
等級0は、既存住宅独自の等級として設定されたものであり、移動等に伴う転倒、転落等の防止のための現在の建築基準法に定める措置(階段手すり設置)が講じられていない場合を示します。

A.部屋の位置
ご高齢の方などが基本生活行為を行うために必要な部屋が、その方の寝室と同一階にあるかどうかを評価しており、便所や浴室など寝室と同一階に配置されているほど等級が高くなります。
B.段差
玄関及び各居室の出入口や廊下などの段差の有無や程度について評価しており、段差が少ないなど移動時の安全性に配慮してあるほど等級が高くなります。
C.階段
住宅内の階段について、階段の形状や勾配などが移動時の安全性に配慮してあるほど等級が高くなります。
D.手すり
姿勢変化の対応のための手すりとして、浴室・脱衣室・便所、玄関(履き物の着脱)、階段(上下移動)への設置と、転落防止のための手すりとしてバルコニーや2階以上の窓並びに開放されている廊下・階段への設置に関する基準が設けられています。
 
E.通路及び出入口の幅員
標準的な介助用車いすの無理のない通行に配慮して、廊下や出入口の幅員に基準が設けられています。
F.寝室、便所及び浴室
標準的な介助用車いすによる日常生活や介助が必要になった場合の介助のし易さに配慮して、寝室、便所及び浴室の広さや介助スペースの設置について基準が設けられています。
便所1 便所2 便所3

性能向上リフォームの考え方

住宅性能表示制度で定める高齢者配慮対策等級は、浴室や通路など住宅の様々な部分をそれぞれに評価し、複数の部位で等級が異なる場合には、最も低いものがその住宅の等級となります。
ただし、リフォーム後の住宅については、総合評価にこだわらず、住宅の現状の使い勝手や家族のニーズに応じてリフォーム後の各部の性能を設定していくことが、有効と思われます。

性能向上リフォームの考え

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