子供の成長に合わせて  (テーマ別リフォーム事例)

鰻の寝床現代版

第21回 総合部門 国土交通大臣賞  2004年

持家一戸建 大阪府八尾市

 地元に住みたいという夫妻が、築20年になる中古住宅を購入して、 親子4人のための明るい住宅として再生させたもの。巾2間奥行き8間の文字通り鰻の寝床を、 若い家族の現代生活に耐える住まいとして実現した。設計者は施主の友人であったので、 中古住宅の購入の時点からアドバイスをし、施主の要求に十分応えて、 住みやすくローコストなりフォーム、サステナブルなリフォームを実現した。 比較的に安価な中古住宅をさがして、これにローコストなリフォームをすることで、 若い夫婦にも入手可能な住宅を獲得する戦略である。

構造在来木造
築後年数20年
該当部分工事費780万円
該当工事面積98.77m²
居住者構成 大人: 2人     子供: 2人

特に配慮した住宅性能 住む人の健康/バリアフリー/耐震補強

リフォームの動機
  • 築年20になる中古住宅を購入。間口2間、奥行き8間の細長い日本家屋であり、南側は隣家が迫っているため昼でも部屋は暗くひどく圧迫感のある状況であった。
  • 若い夫婦と、小さな子供がコミュニケーションをとりやすく日当たりを良くするという全体像と物干・小型車の駐車スペースを取りたいという具体的な要望に答えてのリフォームである。
設計・施工の工夫
  • 上記の要望と奥行きが8間あるという建物のポテンシャルを行かすため、建物の中央部に6畳の吹抜けをとり、それに繋げて2Fにテラスを設ける事により光を1Fに導き、1F〜2Fへの流れを作りその流れ(コミュニケーション)に沿って空間を構成する事が今回のテーマとなった。
  • この流れを損なわぬ様収納計画には頻度や面積など十分な検討を行った。
  • この流れや吹抜けが冬場のエアコンによる暖房には大きな欠点となるので1Fには要所に床暖房を設けている。
  • オープンな構成にすることにより、柱を数箇所抜いたので二重梁金物・筋交を増すなど十分な補強を行った。
  • 以上のような規模のリフォームを税込み800万で実現するため、施工は建売 メーカーに協力してもらい、使う材料・設備など十分検討し、管理も強化して 工事を迅速に行った。
  • 時折お家にお伺いするが、施主も建物も明るく楽しく暮らしてもらっているようです。

設計者:大薮義章建築計画所 一級建築士事務所
施工者:ダイミツ建設(株)

リフォーム前:平面図 リフォーム後:平面図
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