キッチン  (テーマ別リフォーム事例)

明かりスクリーン

第23回 住宅金融公庫総裁賞 2006年

持家共同建 東京都三鷹市

 居間横の板敷きの寝台は、居間との一体感を保ちつつ、板の材 質と張り方のパターンを工夫して普通の板の間風ではない洒落た感 じがある。寝台の下は収納だが、市販の透明なプラスティック収納 ボックスを列車のように連結し、物の出し入れを便利にする工夫が ある。窓際は斜めに張り出した空間を活かした小さな書斎スペース で、寝台の縁を椅子代わりとし、書斎道具一式を造作した机に収め たため、すっきりと居心地よい空間になっている。

構造鉄骨鉄筋コンクリート造
築後年数34年
総工事費987万円  (該当部分工事費 987万円)
総工事床面積64.5m²  (該当工事面積 64.5m²)
居住者構成 15歳以上65歳未満: 2人    
15歳未満: 1人

特に配慮した住宅性能 室内ガラス・家具の地震時の安全性/自然通気の確保/スキマ風防止/清掃・メンテナンス性/断熱性能/将来変更の容易性

リフォームの動機

子供の就学を機会に、親子3人の生活に合った住居に全面リフォーム。子供スペースの確保、水回り改修、部屋に露出しないキッチン、必要な収納確保、清掃性、夜間の明るさ、その上で狭さを感じないことが求められた。

設計・施工の工夫

水回りの位置は大きく変えない条件で設計を開始。 しかし、改修前の洗面は光がなく暗いため、キッチンと洗面には木とガラスのスクリーンを建て、光を行き渡らせた。
一方、リビング・ダイニングから見て、水回りがこのスクリーンで大きな照明のように光り、ひとつのまとまりとなって統一感を感じるようにした。
子供スペースは独立性を持たせ、もち上げたベッド下の家具に開けた小さな潜り(くぐり)を通して、リビングと続いた空間でありながら親子が距離を保ちつついられるようにした。
同時に、この扉のない潜りによって全体の風通しを確保。

施主の感想

施主は広がりがありながらも、家族各人の落ち着く居場所が確保できている点が気に入っているそうです。

設計者:一級建築士事務所 (有)加藤・橋本建築設計事務所  (担当 橋本久道・山形美津子)
施工者:木遊舎  (担当 木村輝明)

リフォーム前:平面図 リフォーム後:平面図
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