快適でより豊かな生活を求めて (テーマ別リフォーム事例)
歩きやすい庭なら散策も外出も楽しい


インテリアとしても人気の高いロートアイアンの手すりを設置したことで、 ぐんとしゃれた庭になった。目的はバリアフリーだが、その目的が二の次 に思えるような仕上がりは、設計者が施主の意向をよく汲んだためだろう。
築後年数 | 25年 |
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総工事費 | 90万円 (該当部分工事費 70万円) |
総工事床面積 | 15m² (該当工事面積 9m²) |
居住者構成 | 15歳以上65歳未満: 2人 65歳以上: 1人 |



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門から石段を何段か上がったところに玄関がある。長い年月この家で暮らしてきた母親は、何度か脳梗塞で倒れたため、足元が不安定になっている。外出時、玄関から門まで歩くには手摺や介護が必要になってきた。かといって、草花を季節ごとに植え替えるなど、母親も家族も大事にしてきた庭を壊してスロープにするのは忍びない。しかも石段は気に入っているのでそのままに、手摺で庭の雰囲気を壊したくないとのご要望だった。
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そこで石段の段差(蹴上)を歩きやすいように調整し、石段の面は滑りにくいように勾配を整え、介助の人が付き添って歩けるように幅を広げた。
手摺は庭の草木の雰囲気に溶け込むように。有機的な形がつくれる鉄にして、エッジを面取りして母親が握りやすいようにした。
鉄の手摺の素材感は緑との相性もよく、オブジェのようにも見えるし、何よりも外出や庭の散策の回数が増え、以前より楽しみになったと喜ばれている。

設計者:エス・オウ設計事務所(SO PONTE) (担当 寺林 成子)
施工者:(株)アナップ (担当 青田 勝久)

