住み替えをきっかけに  (テーマ別リフォーム事例)

空間の再生−「倉庫に住む」ということ

第19回 総合部門 国土交通大臣賞  2002年

大阪府大阪市福島区
構造鉄骨造
築後年数36年
総工事費200万円  (該当部分工事費 150万円)
総工事床面積72.3m  (該当工事面積 41.8m²)
竣工平成12年12月
期間設計期間:60日間    施工期間:60日間
居住者構成 大人: 2人     子供: 1人
リフォームの動機
  • 築36年の3階建て雑居ビルの1階にある約22坪の空間は、印刷業を営む町工場兼倉庫として使用されていた。
  • その中に、仕事場であるアトリエと夫婦+子供(2才)の住居スペースを作ることを要求されたが、賃貸である為、あくまで原状回復を前提とした方法を考える必要があった。
設計・施工の工夫
  • 住居スペースにおける新設の床・壁・収納には、同じ杉板を使用している。素材を限定することで得られる視覚的統一感は、シンプルな空間構成をさらに助長することとなった。
  • “住まう”ということに対する既成概念にとらわれることなく、生活そのものを見つめ直し、少し発想を変えることで、アパートやマンション、戸建住宅や連棟長屋といったもの以外の選択肢として「倉庫に住む」ことも可能になった。
  • リサイクルが地球的に最重要課題となっている現在、こうした発想の転換により、少し手を加えることで空間の質を変化させることが、古いものを再生させる有効な手段となり得るのではないだろうか。

設計者:Atelier KISHISHITA

リフォーム前:平面図 リフォーム後:平面図
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