子供の成長に合わせて  (テーマ別リフォーム事例)

(MOTTAINAI!思考で)ぐるぐる動線の55m²

第23回 (財)住宅リフォーム・紛争処理支援センター理事長賞  2006年

持家共同建 埼玉県さいたま市

この作品の設計者は、絶対に必要な設えと、住まいに必要な自然な落着き とを両立させている。しかもコストを抑える工夫になっているし、将 来子供達が大きくなった時の改変方法まで提案している。同じような リフォーム内容でも、一昔前に比べると数段設計力が上がってきて いることを具体的な空間を通して感じられるのである。

構造鉄骨鉄筋コンクリート造
築後年数14年
総工事費720万円  (該当部分工事費 720万円)
総工事床面積55m²  (該当工事面積 48m²)
居住者構成 15歳以上65歳未満: 2人     15歳未満: 2人

特に配慮した住宅性能 防音/床下地の補強:全床にL45の置床式防音性能。可動収納の重量に耐えうるため、床下地を補強。

リフォームの動機

下のお子様の就学を前にお子様2人の勉強スペースを作りたい。

部屋数はあるが、閉鎖的で、仲の良い4人家族には生活しにくかった。

家族の気配がどこにいても感じられるオープンな家にしたい。

設計・施工の工夫

55m23LDKの間仕切る発想をなくして大きなワンルームを作り、その中心に設けたコの字型の可動収納棚で空間を区分。個室は4つのコーナーとなった。玄関を入り、ロッカーコーナー、集いコーナー、学ぶコーナー、寝るコーナー、 最初の玄関へとぐるぐる続く動線に従いながら、各々の目的を達成できる。また、「MOTTAINAI!」思考を生かし、デッドスペースだった出窓部分には、手前に引き出せるようスライド甲板を設置し、家電置き場を整理して採光を取り戻した。 玄関は既存のトール収納の吊り戸棚部分をはずし、フロアキャビネットを持ち上げ、間接照明を配して空間を取り戻した。

将来は、施主自身で可動収納棚を移動させ、その時期にふさわしい間取りに変更できる、参加型リフォームとして解決した。

設計者:大京管理(株)  (担当 大平 日呂見)
施工者:大京管理(株)  (担当 大平 日呂見)

リフォーム前:平面図 リフォーム後:平面図
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