第42回住まいのリフォームコンクール 入賞作品

入賞者一覧 概要

公益財団法人 住宅リフォーム・紛争処理支援センター理事長賞

ヨコとタテにつながる長屋〜都市に住む〜

設計会社 連・建築舎
施工会社 春 建築工房
所有・建方形式 持家連続建
構造 在来木造
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リフォームの動機/設計・施工の工夫点など

大大阪時代の良質な長屋が多く残る大阪・阿倍野区。自ら事務所を 構え、いくつかの長屋改修にも携わってきた。立派な門塀や前庭後 庭があり街並みに溶け込む低層の暮らしの魅力を感じてきたが、 今の時代に求められる住宅性能としては不十分であることも感じ ていた。今回、新たに自邸としてこの町で5軒長屋を改修を行い、 長屋の短所を克服するための様々な性能向上に取り組んだ。都市 住宅として優れた一面も持つ長屋のリノベーション事例として、実 際の住み心地も伝えられ、この町で長屋改修のモデルハウス的な 位置づけも担っていく。
【課題への取り組み】
�/疊瓦篦蹇ε形襪箸隆愀犬鰺僂い萄慮�や通風・排熱の道をつくる
��暗くなりがちな1F中央付近へ光が届くよう2階床レベルを上げ南面するハイサイド窓を設置
�3κ匹亮弉酸�向上のため新規構造軸+PB2重張り
�づ敲匹猟桓樟�を活かす吸放湿・透湿性の高い素材・断熱材の利用(省エネ等級5)

性能向上の特性 温熱環境/調湿性能/防音遮音性能/室内空気環境/耐震性能/耐久性能
特に配慮した事項 土壁調湿性、調湿性・透湿性建材。省エネ等級5(UA値0.48・ηA値1.6)
耐震補強→ベタ基礎、界壁二重構造付加、界壁防音、高低差換気、通風採光
リフォーム前
リフォーム前後の平面図

物件概要
所在地 大阪府大阪市 新築竣工年 1930年 築後年数 95年 施工期間 360日間
該当工事床面積 83.07 �� /総工事床面積 83.07 �� 該当部分工事費 2,000〜3,000万円未満 /総工事費 2,000〜3,000万円未満
在来木造
居住者構成 40 〜 64 歳:2人 / 14 歳以下:3人/ペット:1
講評

大阪・阿倍野区には、約100年前後の良質な近代長屋が多く残っている。時代による街の変化は避けられないが、マンションに代表される現代の都市住居は、人同士、または住居と街の距離を遠ざける傾向にある。隣人や街との近さは長屋の良さでもあり、その文化と歴史を町並みとして残していくことは地域のアイデンティティに繋がっていく。一方で、そのまま使い続けるには耐震性、環境性能、所有権の面での課題がある。今後も町並みを維持していくには、一般の人々にとっても長屋の改修が中古マンションの購入に匹敵する選択肢になっていく必要がある。

本作品は、この地域で長屋の改修に取り組んできた設計者の自邸として、5軒長屋の一戸を改修したものである。門塀で前面道路と区切られた前庭と後庭を持つ築95年の2階建長屋で、9尺の2階外壁後退、1尺5寸の道路後退、1/4の空地、門塀といった当時の町並みルールを継承しながら計画が進められた。

南に面した門塀をくぐり、前庭を抜けて玄関に入ると後庭まで視線が通り、奥行の深さを感じさせる開放的なプランになっている。入ってすぐのリビングは玄関とほぼ同じ高さの小下がりで、その奥のリビングは360mm上がった高さにある。キッチンはまた160mm下げられており、間仕切りがなくても高低差で空間のメリハリがつけられている。

通常、長屋の1階は光が入りにくく、居住性は諦めることが多い。しかし、採光にこだわった工夫が随所に見られ、薄暗さはまったく感じない。最も直射日光が入るのは前面道路に面した南向きの2階窓であるが、玄関上の2階の床レベルを1,100mm上げることでその光が1階奥まで届くようになっている。吹き抜けにするとその分の床面積が減ってしまうが、断熱を強化した小屋裏を有効活用することで、2階の床面積を維持したまま採光を向上させている。また、北側は吹き抜けにし、2階北窓からキッチンまで天空光が届くようになっている。

もう1つの長屋の課題が、壁である。壁を隣家と共有している状態だと、改修時の構造体への影響が避けられない。また、日常生活では音の問題が大きい。界壁が土壁であることから、吸放湿性のある断熱材を用い、一部には石膏ボードを重ね張りすることで防音性能の改善が図られている。将来の切り離しに備えた構造体の追加も行われ、全体的な耐震補強と合わせてIw値が1.17まで改善された。また、断熱性能が省エネ等級5まで向上されたことで、エアコン1台で冷暖房がまかなえるようになった。1階と2階が吹き抜けで繋がり、2階屋根に天窓を付けたことで、垂直方向の通風も促進されるようになった。

もう1つの長屋の課題が、壁である。壁を隣家と共有している状態だと、改修時の構造体への影響が避けられない。また、日常生活では音の問題が大きい。界壁が土壁であることから、吸放湿性のある断熱材を用い、一部には石膏ボードを重ね張りすることで防音性能の改善が図られている。将来の切り離しに備えた構造体の追加も行われ、全体的な耐震補強と合わせてIw値が1.17まで改善された。また、断熱性能が省エネ等級5まで向上されたことで、エアコン1台で冷暖房がまかなえるようになった。1階と2階が吹き抜けで繋がり、2階屋根に天窓を付けたことで、垂直方向の通風も促進されるようになった。

※受賞案件の設計・施工に表示される組織名・会社名などは受賞当時のものを表示しています。
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